□沙耶side■




「真姫!」

ざわめく、昼休み。

教科書を読む真姫の肩を軽く小突くと、気がついた真姫が振り返る。


―沙耶。


音にならない声。


「ねぇ、お昼ご飯、食べよ?」


その言葉に嬉しそうに頷いた真姫。


(可愛いなぁ~もう…)


本当、小動物みたいな子である。