ケータイ小説 野いちご

MEMORIZE BLUE

新しい風

いつもより、教室の話し声が耳障りに感じる。それは、きっと遮ってくれた誰かがもういないから。

今日の朝いきなり小夜からメールが来て、今日は一緒に登校出来ないと送られてきた。

だが、この様子だとしばらくは無理かもしれない。お互いやっぱり気まずくて、見えないしこりを分かっているのだと思う。

周りからどう見えるかなんて、気にしたことがなかったのに、今の自分はぼっちに見えるのかなとぼんやり考えた。

(変だな)
前は一人なんて平気だったのに、今は小夜の姿を探してしまうなんて。

私がいなくても平気な小夜の笑い声に、傷つけられるなんて。

馬鹿みたい、本当に。

仕方ないから数学の問題集を解いていると、珍しく担任がホームルームの始まりを知らせるチャイムより先に入ってきた。

「はい、今日は初めに転校生を紹介します」

その言葉に、わかってはいたのだろうがクラス中がどよめく。

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