ケータイ小説 野いちご

MEMORIZE BLUE

踏み出した一歩


瞼の裏に焼き付いた蒼灰色。
忘れられない夏になる、その確かな予感がしていた。

濃紺にミントブルーと白の斜線が入ったリボンの形を整える。

私達、綾架学園中等部には、この涼し気な夏用リボンは一際人気を誇っている。冬服と夏服では中等部と高等部で圧倒的に人気が分かれる。

ネイビーを基調とした爽やかな夏服は中等部に人気で、ブレザーやカーディガン、赤い正統派のリボンなどを付け替え様々な戦略を持って着こなす高等部には冬服が人気なのだ。
中学三年生の私も勿論夏服派である。

辰音葵。名前があおい、の私は順当に青色が好きになった。何のひねりもない由来だが、
それでもいいと思っている。

だって、私自身も特に目立つところのない人だし。
そんなふうに自分を納得させながら、平凡で代わり映えの無い日々は早二年を過ぎた。

物足りない毎日、などと言うのは物語の退屈ぶっている主人公のようで気が引けるが、そうとしか形容出来ないほどに色々な物事に飽き飽きしてしまっていた。

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