私はある家に生まれた娘だった。家族はお母様と一つ年上のお兄様だけ。お父様は私が生まれる前に病気で亡くなってしまった。
それでも私にはお母様とお兄様が居てくれたから寂しくなかった。毎日を幸せに送っていた。
そんなある日、幼かった私はお母様からエアの末裔について聞かされた。
「オフィーリア。私たちエアの末裔は、他の一族と絶対に関わってはいけません」
「どうしてですか? お母様」
「それは私たちが守ってきた、星の涙を悪用されないためなのです」
「星の涙?」
首を傾げた私にお母様は、胸元に光輝く星の涙を見せてくれた。
「き、綺麗……」
初めて星の涙を見た私は、その輝きと美しさの虜になった。心からその星の涙を欲しいと思ったのだ。
「次に私が亡くなる時これを守るのは……オフィーリア。あなたです」
「私が?」
「だから決して魔力を無駄に使ってはいけません。良いですね?」
「はい!」
幼かった私はこの時のお母様の言葉を理解する事が難しかった。
なぜお母様が星の涙を守っていたのか、どうして魔力を無駄に使ってはいけないのか。
その真実を知ったのは私が八歳になった頃だった。
「今日はシャグ様がお亡くなりになられた」
「もう今年に入って十人目じゃ」
私たち家族はシャグ様のお葬式に出ていた。
「シャグ様は我々の中では長く生きた方じゃ」
「そうですね。次に亡くなるとしたら──」
そんな物騒な話をしていた人たちをお兄様は睨みつけている。
「お兄様?」
「なんだい、オフィーリア?」
お兄様は【何でもないよ】と言うと私の手を握ってくれた。
それでも私にはお母様とお兄様が居てくれたから寂しくなかった。毎日を幸せに送っていた。
そんなある日、幼かった私はお母様からエアの末裔について聞かされた。
「オフィーリア。私たちエアの末裔は、他の一族と絶対に関わってはいけません」
「どうしてですか? お母様」
「それは私たちが守ってきた、星の涙を悪用されないためなのです」
「星の涙?」
首を傾げた私にお母様は、胸元に光輝く星の涙を見せてくれた。
「き、綺麗……」
初めて星の涙を見た私は、その輝きと美しさの虜になった。心からその星の涙を欲しいと思ったのだ。
「次に私が亡くなる時これを守るのは……オフィーリア。あなたです」
「私が?」
「だから決して魔力を無駄に使ってはいけません。良いですね?」
「はい!」
幼かった私はこの時のお母様の言葉を理解する事が難しかった。
なぜお母様が星の涙を守っていたのか、どうして魔力を無駄に使ってはいけないのか。
その真実を知ったのは私が八歳になった頃だった。
「今日はシャグ様がお亡くなりになられた」
「もう今年に入って十人目じゃ」
私たち家族はシャグ様のお葬式に出ていた。
「シャグ様は我々の中では長く生きた方じゃ」
「そうですね。次に亡くなるとしたら──」
そんな物騒な話をしていた人たちをお兄様は睨みつけている。
「お兄様?」
「なんだい、オフィーリア?」
お兄様は【何でもないよ】と言うと私の手を握ってくれた。