正直な話、紗菜と付き合ったあの当初は体の関係としてしか求めていなかった。




「付き合おう」

と、

言ったのも…体の関係を終わらせたくなかったから口が滑ってという感じ。





あの頃は、何とも思ってなかった。

それが、俺にとっては当たり前だった。




紗菜に求められるのが、鬱陶しくて…シェアハウスに帰るのも控えた時期もあった。




外で、

友達と遊ぶのが楽しくて…



ついつい、後回しになっていたというか…自分で後回しにしていた。





だからこそ、紗菜がシェアハウスを離れるとの報告を受けた時は安心した自分がいた。




今、考えれば最低な奴だった。

それに、紗菜に申し訳なかったなと思った。





改めて思い返すと無駄に荒れていたなと思う。