「なるほどねー」


翌日のお昼休み。


ピーチティーに刺したストローを口にくわえていたあいちゃんが、冷静にそう言った。


「まぁ、大貴くんが振られたショックで気絶したりしないでよかったよ」


「え、何それ…」



「いや、あの大貴くんの様子だと振られたら寝込んじゃうんじゃないかって心配だったのよね〜。うん。振られても諦めない感じ、ほんと素敵だわ」



あいちゃんは大貴に感心しながら、サンドイッチを頬張る。



「いや、でも大貴が頑張ってくれても私好きになれるか…」


「なるの!」


「えっ…」


あいちゃんは私の両肩を強く捕まえると前のめりに私に話し出す。



「こうなったら大貴くんのこと好きになれるように努力するの!」



「えぇ…」


「どうせ祐実、好きな人いないんでしょ?」



「う、うん…」


だけどさ…。