「はるくん……あなたの事が大好きです。私と付き合ってください」

彼は目を丸くして、真っ直ぐに私を見つめる。

まるで、私の気持ちを初めて知ったみたいに……


あぁ、そっか。

『彼は』まだ初めてなんだっけ。


今回の、今日の私はひと味違う。

今までの反省点はすべて改善した。

数え切れないほどの今日を過ごし

数え切れないほどこの場に立った。

このシンプルな告白のセリフだって、数多の本番を重ねて出来たものだ。


前回までの私とは違う。

そんな確信に近い自信があった