「何してんだよ」 ドスの効いた、脅す様な声。それなのにやけにタイミングが良く安堵の息を漏らす。 「大丈夫か!?」 そう言って駆け寄る彼は私もそこそこ知っている、 テニスチームの指導をしてくれている人だった。 怖かったから知っている顔を見て心の底からホッとした。