俊哉との別れから1ヶ月
寂しいと思ったのは別れて数日だけ
自分でも不思議なくらい
意外とあっさりしてる。


「極上の男と今晩
ご飯行きません?」


「プッ・・・あんたも懲りないね
あたしみたいなおばさん相手にするより
他に誘う人いっぱい居るでしょ」


「陽菜先輩はおばさんじゃないですよ
その歳でおばさんって言ってたら
世の中のおばさんは なんて
呼べばいいんですか?クソババ?」


「ひどっ!」


「先輩とオレって人から見たら
オレの方が歳に見えると思いますよ
先輩意外と童顔ですから」


「意外と?童顔?
それもどーかと・・・
あまり嬉しくない」


「あー言えばこー言う
先輩ってめんどくさい女っすね」


「そーよ
あたし めんどくさい・・・女・・・」


そっか・・・
あたし自分では気づいてなかった
めんどくさい女なんだ
だから 飽きられたのかもしれない。


28歳にして気づいたのか?あたし
もっともっと心の広い女性に
ならないといけない
今更性格を変えるなんて
並大抵なことではないけど
少しでも可愛いと思われる
素直な女になれるように
努力しないといけないかもしれない。


「もう休憩時間が終わるよ
そろそろ仕事に戻れば?」


「そんなめんどくさい女を
手玉に取れるのは
オレしか居ないっすけどね」


少しドキッとした
龍馬相手にドキッとするなんて。


「どっ・・・
どこから来るの?その自信って」


ドキッとしたけど冷静を装う。


「ふふっ」
龍馬は謎の微笑みを見せ
「先輩!可愛いっす!」
とあたしのおでこにデコピンをした。


「こら!!!」


「もぉー!!!可愛いっす」
今度は頭をクシャクシャとした。


後輩に完璧にバカにされてる。。。