「あぁーーーーー!!もう、分からへん!」


「樹哉!病院だから静かに!」


「なぁ、朱里。これってどうやるの?」


「これはー、」


今は私の病室で絶賛テスト勉強中。


文化祭の時に仲良くなってから、みんなは放課後になると会いに来てくれるようになった。


今は定期考査が近づいてきているみたいで、私のベッドの周りに椅子を置いて参考書や教科書を広げて勉強中。


樹哉はずっと数学の問題集を解いてるけど分かんなくて騒ぎ出す。


朱里は昴に教えながらやってるから2人は順調に進んでいるみたい。


そして忘れちゃいけないのが・・・


「ねぇ、これで合ってる?X=253ってなる?」


そう、斗季の数学は樹哉よりも酷すぎる。


「何か斗季って極端だよなー。文系教科ならトップ5の成績なのに。」


シャープペンをくるくるしながら昴が言う。


「えぇ!?そうなの?」