夏も終わり、朝晩が冷え込むようになってきた。


隣の温もりに擦り寄っていけば、抱き寄せられる腕に安堵する。


髪を優しく撫でられ、また眠りに落ちそうになる。



「朱里、起きたか?」



掠れたセクシーな声も聞き慣れてきた。唇に落ちてくるキスも随分と慣れてきた。



「朱里?」


「ん?」


「シャワー浴びるか?」


「うん、尚輝が先に………。」


「一緒にだ。」



尚輝がベッドから出ていくのを感じ、お湯を張る音が聞こえてくる。


戻ってきた尚輝がベッドに潜り込んで私を抱き寄せる。



「朱里、一緒に暮らさないか?」


「………。」


「そろそろ一緒に暮らしたい。」



尚輝の囁きが耳元でする。



「週末だけじゃなく、一緒にいたい。」



最近、週末だけは尚輝の部屋に泊まる。一緒にいれば、離れたくない気持ちはわかる。


ずっと一緒にいたくなる。



「朱里、一緒に暮らさないか?」



囁かれる甘い声に尚輝を抱き締めた。