茜の処置に必要なものはすべて家に揃っていて司は処置を終えて点滴を調節しながら茜のベッドの横にいた




螺旋階段をあがったところに茜のベッドルームがあり




抱き上げてあがるときにあまりの軽さに驚いた




司は前の専属の医師から引き継ぎをうけ茜のことを少し知った




自分が呼ばれた経緯も分かった




茜は幼い頃から虚弱体質で24時間看護のこの家からほとんど出たことがないこと




最近辛いことがあって食事も摂らずリストカットを繰り返していること




点滴すら抜いてしまうため拘束帯をつけていたこと




司が来たら食事をとり治療を受ける約束をしていること




ただ




司にはわからないことが2つあった




ひとつは最近あった辛いことがなんなのか




ふたつめはなぜ鍵が掛かっているのか