「何日野宿したって、俺はかまへん
ちゃんと送り届けるからな!」


サクタがゴロンと落ち葉に横たわる


「面倒くさーーーい
仕事どっかに落ちてないかなぁ」


「なんやそれ」


「いちいち反応しないでくれる?
私!今、悩んでるの!!!
どうやって生きていくか!」


ちょっと、ホッとした

死ぬ気やなかったんやな



「せやから、女中は?」


「女中って、何か知らない」


「洗濯や料理とか
そんなんやるやっちゃ」


ガバッと起き上がり


「家事手伝いみたいなこと?」

「…そうや」

「する!する!それ、する!
それなら、出来る!!紹介して!!」


変わり身の早いこと…

ニコニコしてるんみたら

ホンマ… 女やん



「夜道歩かれへんし、明日の朝な」

「うん」


って、なんでひっつくねん!!


「寒い」

「確かに…」



焚き火で暖を取りつつ
嫁入り前のサクタと野宿した


んで、屯所に帰ると

門で騒ぐサクタを必死に引きずり


「副長!帰りました!」

「やだ!ここはやだ!!」

「うるせぇ!入れ!!!」



怒鳴られ、しぶしぶ入る



「副長、サクタ行くとこないんやて!
やから、女中になってもらったらと思って」


「ここじゃないとこがいい!」


「勝手知ったるところがええやん!
サクタみたいに、知らんこと多かったら
他所ではちょっとな…」


「他所じゃ、ちょっと?」


「ココ以外の炊事場使ったことあるか?」


「ない」



「決まりやな!!!」








誰も反対しなかったのは
なんだかんだ、サクタが気になってたんや
皆して素直やないなぁ