♡♡♡♡ 栞side



「んぅ…」



あれ…わたし。


気がつくと、いつものみ慣れた白い天井。




あぁ、またやってしまった。
わたしはどうしてこんなにも弱いのだろう。




「栞……気がついたか」


「黒崎、せんせ…」



冬馬が私の顔を見た瞬間安心したような笑顔で微笑む。
でも、冬馬の目の下にはうっすらとクマができていた。



きっと寝ないでついていてくれたのだろう。

大切な人にこんなにも無理をさせて。



わたしは、医者でいていいのだろうか。
こんなに弱い体で誰かを救うことができるのだろうか。



そんなことを考えるとジワジワと涙がこみ上げてきて、気がつけば枕が涙で濡れた。