それは夜中の1時頃だった。


なかなか寝付けずにいた時、突然家の電話が鳴り始めた。


あたしはその音にハッと息を飲んでベッドから転がり下りた。


ドタドタと足音を立てながら一階へと向かう。


電話はすでに取られていて、お父さんが深刻な表情で何か話をしている。


「はい。わかりました」


お父さんはものの数分で会話を終わらせて電話を切った。


そして、あたしを見る。


『誰からの電話?』


そう質問したいのに、声が喉に張り付いて出てこない。


「准一君が息を引き取った」


お父さんの声が静かな部屋に響いた。


「う……そでしょ……?」