ケータイ小説 野いちご

予言写真

捨てる

あたしはゴミ箱へ近づき、写真をそっとつまみ上げた。


できるだけ綺麗にシワを伸ばすと、愛子が言っていた通り黒いモヤが大きくなっているのがわかった。


「愛子、これ」


「梢……ありがとう」


愛子は小さな声でそう言い、あたしから写真を受け取った。


「ごめんね、あたしのせいで、空気が悪くなっちゃって……」


愛子は手の中で写真をギュッと握りしめてそう言った。


「愛子のせいじゃないよ」


理子が愛子の手を握りしめてそう言った。


「そうだよ。その写真は、あたしだって気になってる」


美津が理子に同意する。


渉はさっきから難しそうな顔をして地面を睨み付けていた。

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