ケータイ小説 野いちご

和夫の表情の変化に、右上の黒いモヤ。


一体これはどういうことなんだろう?


他のメンバーの写真にも同じような変化が起きているのだろうか?


そう思ったけれど、あたしはそれを確認する勇気がなかった。


ただただ嫌な予感がして、あまり眠る事ができず、翌日の朝風邪をひいてしまっていた。


「最悪」


学校への道のりを歩きながらあたしは呟く。


風邪をひいていても、今日は小テストがあるから休めないのだ。


ただの小テストならよかったけれど、これが成績に直結しているらしく、意地でも登校しなければならなかった。


だけどこの体調ではしっかり回答することもできないかもしれない。


そんな風に考えながら教室へ入ると、せき込んでいる渉の姿が目に入った。


「おはよう渉」


少しクラクラしながらそう言うと、マスクをつけた渉が驚いたようにあたしを見た。


「どうした、顔真っ赤じゃないか」


「ちょっと風邪ひいちゃって。渉も風邪?」


「あぁ。テストのある日に限ってこんなことになるんだもんな」


そう言い、苦しそうにせき込んでいる。

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