ケータイ小説 野いちご

3日後、和夫の葬儀が行われていた。


制服姿で会場に集まったあたしたちだったけれど、和夫が死んだなんて実感はまだなかった。


まるで3日間ずっと悪い夢をみているような感じだった。


病院で見たのは白い布をかけられた和夫の姿だけで、その顔は確認しなかった。


だから、もしかしたらあのベッドで横になっているのは誰か別の人なんじゃないかと、内心疑っていたのだ。


和夫と和夫のお母さんはあたしたちを騙していて、ドッキリでした!


と、笑いながら出て来るんじゃないかって。


だって、和夫はそんなキャラだった。


チョロチョロと動き回ってみんなを驚かせたり、バカな話をしたりする。


だから今回だって、大掛かりなドッキリだと思っても不思議じゃなかった。


そうじゃないのだと気が付いたのは、葬儀も終盤に差し掛かった時だった。


仲が良かったあたしたちと、同じクラスの子たちが集まり、先生も神妙な顔つきでいる。


この雰囲気は冗談なんかじゃなかった。


途端に、あたしの隣に立っていた美津が涙を流し始めた。


「美津?」


あたしが声をかけても、美津は返事をしなかった。


ハンカチを目元におし当てて、必死で声を殺している。

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