翌日、学校へ向かう途中で愛子に声をかけられたあたしは、2人で並んで歩いていた。


「ねぇ、昨日の話なんだけど」


「え?」


あたしは歩きながら愛子に聞き返す。


昨日は色々な事をしたから、愛子が何を指して言っているのかわからなかったのだ。


「ほら、梢と渉に霊感があるって話」


「あぁ、それか……」


そう言って、理子からのメッセージを思い出していた。


理子はあたしの返信を見てなにを感じただろうか?


今日理子と顔を合わせるのが、なんだか気まずく感じてしまう。


「2人ってさ、幽霊を見る事ができるんだよね?」


愛子からの質問にあたしは慌てて左右に首を振った。


「ううん。姿を見たりすることは滅多にないよ。よほど強い霊魂じゃないと、無理」


「そうなんだ?」


「うん。気配を感じたり、寒気を感じたりっことがあるだけ」


「ふぅん?」


愛子はあたしの言葉に首をかしげている。