ムルソーさんが目を覚ましたのは、500mlのコーラを飲み干してから30分後のことだった。 「んっ……朝……じゃないか……。」 なんと呑気にも、彼は欠伸をしてみせたのである。これにはびっくり仰天。面食らってしまった。 「もっと他に言うことないんですか?」 「喉が渇いた。」 かなりのマイペースなのか、それとも頭の打ちどころが悪かったのか。その答えは、彼の次の言葉が証明していた。