「1日でやつれたね;;」



「従わなかった事を考えると、従うしかないでしょ?お陰で寝れないし、浴衣を着る力もなかったよ……」



翌日、寝不足で目の下にクマを作りながらも、愛叶と待ち合わせした公園へとやって来た。

メイクでも隠せないほど、しっかりと出たクマ。

服を選ぶ時間が短くなり、箪笥を開けてすぐ目に入った白い無地のTシャツに、黒のゆったり目の短パンと、オシャレすら忘れた。

髪は蝶々型をしたバレッタでアップにし、雑誌で一目惚れしたウィッジソールのサンダルで、細かい所は良かったのに、服とクマが嫌。

愛叶がちゃんと浴衣を着て、髪型もバッチリ決めて来たせいか、よりヘコむ。

これもママたちのせいだ。



「でもまぁ、楽しもうよ!私はね、悠李と家族になれたら嬉しいけど」



「ご期待に、添えるかどうか……」



「もう良い、ごめん!ほら、行こう!悠李はどんな格好でも可愛いから、いざとなれば、この花火大会で出会いがあるよ!」



「……際立たせてくれてありがとう」



「ムカッ……;;でも、今日だけだよ?許すの;;」



「光栄です」



「ダメだこりゃ;;」



愛叶に引っ張られながら、やって来たのは海を見渡せる多目的施設。

野球場や、サッカーグランド、テニスコートにキャンプスペースなどがある。