《南帆side》
「え!ついに斗樹くん南帆に告ったんだ!」
「ちょっと、來未。声大きいから」
帰りのHRが終わり、クラスが離れているためなかなか二人で話せないということで最近はHRが終わってから少しでも話すことにしている私たち。
今日も廊下でベラベラと長ったらしくはあるけど、会話を弾ませていた。
そこで私は來未に全てを話した。
斗樹に告白されたこと、本気で落とすと言われたこと。
あと、ついでに炭谷くんのことが気になっていることも。
「というか、ついにって來未知ってたの?」
斗樹が來未に恋愛相談してたとか?
まあ、ありえなくはない。
斗樹って本当にバカだから誰でもすぐに信じてホイホイ私情を話したりするから心配なんだよね。
「え?そんなの見てたらわかるよ。
もしかしてなんだけど…気づいてなかった感じ?」
遠慮がちに尋ねてくる來未の言葉に私は図星だなぁ…と思いながらコクンと首を縦に振った。