それからりさちゃんは数日で退院となると入れ替わりに、新しい患者が何人か運び込まれ、そのうちの数人を担当することとなった。







また予約外来では、アレルギーの患者が外来を始めた当初よりも多くの患者が来るようになった。







予約制なので、時間が押されることのないように、数人ずつの予約となる。







なので予約がなかなかすぐには取れず、週に一回来て欲しい患者でも、月に一度の診察になってしまう患者も多数いた。








一体、町医者ではどうなってるのか…。
私の患者の多くが町医者でも診てもらえるはずなのに…。







「はぁ」








と仕事を終えた後の私は、吸入を目の前にしてため息が出た…。







『それは何へのため息かな?』










ハッとすると、いつの間にか隣にきていた進藤先生に声を掛けられた。








『ん?吸入?それとも最近の忙しさ?』








「い、いえ……。」







どちらもです。









『最近の吸入はまた一段と酷くなってるから、近いうちに検診入れとくねー。』








「ぇえっ!検診先週やったばかりなんで、まだ三週間くらい後ですよね!?」








なぜにいきなりそんなことを!?







『だって、かなちゃん日に日に疲れてきてるから、心配なんだもーん。







それに、食事も相変わらず食べてないし。』







どうしてそれを……、誰だ一体。








一人前となり、指導医がいなくなったから、食事も一人で過ごしてきたのに。






誰かが私を見ている…。







と毎日の食事を思い出すけど、分からない。








『まぁ、とにかく、近いうちに。』








納得いかないまま、過酷な吸入を始めた。