【side 蛍】


碧空くんに返事をした日の夜、彼からメッセージが届いた。


『俺は誰よりも蛍の幸せを願ってる。』


その言葉を見て、私は思わず泣いてしまった。


最後まですごく優しい彼。いつも私の気持ちを考えてくれたんだ。


本当に、ごめんね……。


傷つけたくないなんて言って、私は結局彼をまた傷つけてしまっただけだったのかな。


これでよかったんだって、そう思ってた。そう思い込もうとした。


だけど、彼からのメッセージに私は少なからずショックを受けていた。


『蛍のことはもうあきらめるから。』


そこにはハッキリとそう書いてあった。


自分で振ったんだ。当たり前だよ。


だけど、なんでこんなに苦しいの……。


私はどこまで勝手なんだろう。


碧空くんが急に遠くへ行ってしまったように感じる。


仕方ないってわかってるのに、それをどこか寂しいと感じている自分がいて、そんな自分が嫌でたまらなかった。