【成海side】

「ねえ玲央、ここわかんない」




放課後の玲央の部屋。


いつもとは違い眼鏡をしている玲央。




「あ?そこはさっきと同じだろ。この公式を使うんだよ。さっきも言ったろ」




向かいに座る玲央があたしの教科書の一部を指さす。




ほわあああ!!近い!!近い!!


目と鼻の先に、美しく整った玲央の顔。




「……集中しろバカ女」




「いっっっった!!!!!」




ペシッと頭を叩かれてあたしはとっさに頭を庇う。