純恋は目を閉じて三つ指を立て、
高い透き通るような声を出して言った。



「いついかなる時も、
創始者である貴方を支えることを誓います」



 結婚式の誓いの言葉のようなくっさい台詞を恥ずかしげもなくいう彼女は、まるでこの世にいない天使のように神秘的で、とても美しかった。




「あぁ。俺こそ、誓わせてくれ。


 俺は、必ずおまえを守ってみせる。--たとえ、この命がつき果てようとも」




 俺は、純恋の三つ指を立てた陶器のように白い手を掬い上げ、甲にキスを落とした。




 親に愛されたことも無い子供に誰かを守る権利があるなら、俺は必ず、あんたを守ってみせる……。




 たとえ俺に、その資格がなくとも。