次の日、八雲との約束を胸に、あたしは通学路を全速力で走っていた。



「はぁっ、はぁっ」



会いたい、会いたいっ、会いたいっ!!

この気持ちだけが今のあたしを突き動かしてる。


いつもなら通学路に茂る木々、その隙間からこぼれる光に目を奪われるところだけど……。

今は、会いたいたったひとりのことで頭がいっぱいだった。




「今日はちゃんと起きれたし、きっとなにもかもうまくいく!」



きっと、大丈夫だって、そう思える。

今日は、朝からアラームが鳴る前に起きられて、いつもより頭もハッキリしてる。


寝癖もないし、いつもより断然気分がいい!

はぁっ、今すっごく世界中のいろんな人たちに『ありがとうっ!』って言って周りたいくらいだよ!


あたし浮かれてるなぁ。

でも、今日くらい良いよね。



あたしはいつもより足取り軽く、学校へと向かう。

そして到着すると、すぐに上履きに履き替えて、保健室へと向かった。