【真心side】
「はぁー…もう勉強ばっかり嫌になっちゃう」
ヘナヘナ、と机に頭を乗せて勉強を中断していると、コツン、と頭を軽く叩かれた。
「お前、勉強やらないなら自分の部屋戻れ」
あたしの大事な頭を叩いた主はふぅちゃん。
しかも、あたしの大嫌いな現国の教科書で。
「いったいなー…。
そっちだってさっきからずっとその教科書しか読んでないくせに」
叩かれた後頭部をスリスリと撫でながら言った。
ほかの教科はいいのかな?
かれこれ、一時間は勉強してるけど本当にさっきから現国の教科書しか見ていない。
「すぐ俺のことに口出しするな」
ふぅちゃんに謎のセリフ、『アイツのこと、好きなの?』と言われてから二日経って今日は日曜日。
うちの学校は私立で進学校だから
二人とも一応来年は受験生なのでリビングで勉強していたということ。
まあ、勉強してたのはあたしだけだけどね。
「はいはい。分かりましたよ」
最近、ふぅちゃんとはよく話すようになってきたと思う。
扱い方とかにも慣れてきたところだし。