「も〜い〜くつね〜る〜と〜、お〜しょ〜う〜がっつ〜〜」


「うるせーよ。チビ下」


あぁ…。


なぜ……。


「うるさいとは何だ!てか、何でいつも長瀬がいるの!?それに私はチビじゃないですし!!あんたがバカデカイんですーっ!!」


「口の減らねぇガキだな。手水舎の水にぶっこんでやろーかマジで」


「ぶっ…長瀬おまっ…やめろよ大晦日ネタ…ぶふっ」


「キャー♡金城先輩が爆笑してるーっ!!」


うるさい……。


非常に騒がしい……。


こんなはずじゃなかったのに……。


私の大晦日は、こんなはずじゃなかったのに……。





寒風吹きすさぶ12月31日大晦日。


ただ今、夜の9時を回った所。


こんな時間まで美化委員の仕事をしていたわけでけは決してない。


じゃあ何でこの騒がしい面子が集まってるのかって?


それは、遡ること3日前–––。






『ねぇ、センパイ。31日何してんの』


『……』


『なぁセンパイ。シカト?』


『……』


『……。センパイ。今日パンツ何色?』


『…!?……バカなの…!?』


『聞こえてんじゃん』


この日、私達美化委員は冬休みにも関わらず登校していた。