一番大きい分かれ道までの道は人、人、人。
 しかもほとんどが自転車だから余計に進みにくい。
 
 人の後ろのついて行くように漕いでると、後ろから聞き慣れた声が聞こえてきた。


 「聖ー」

 「あ、想汰じゃん。なに?」

 「お前ぼっちだろ?帰ろーぜ」

 「なにそれ、あんたも1人なんでしょー?
  しょうがないからいいよ」

 「はあ?俺が帰ってやるって言ってんの」


 幼なじみの白濱 想汰(しらはま そうた)。
 家が近くで会えば一緒に学校に行ったり帰ったりする仲。

 こうやって言い合いしたりもするけど。