ケータイ小説 野いちご

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暗黒王子と危ない夜

素顔と裏側







「椎葉と中島、どっちがいい?」



正門を抜けたところで、繋いでいた手を離した本多くんがそんなことを聞いてきた。



手を引かれるままに歩いていたあたしの頭はどこかぼんやりとしていて、

今さっき自分の身に起こったことに対して実感が持てずにいる。



今こうして本多くんと話していることすら不思議な感覚で、なんだか夢を見ているよう。




「しいばと、なかしま……?」



聞き返すと、本多くんはスマホを取り出して操作し始めた。




「相沢さんを家まで送らせるから」


「え? えっと……」



“ しいば ” というのはたぶん、本多くんとよく一緒に行動してる、同じクラスの椎葉三成くんのこと。


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