「はーい。えーーー142ページ1段落目ーーえーーー今日はえーーー11月6日だからーえーーー出席番号6番。はい、起立!えーーー」

この異常な程にえーーーが多い教師は国語担当の諫山先生だ。生徒からは影でいっちゃんと呼ばれている。

「出たーいっちゃんのえーーーの数50越えー」

右隣の森山りょうすけがニヤニヤしながら彼の前の席の齋藤そうたに話しかけている。すると、ひろとが

「お前ら話すなよなー」

とひろともひろとでうるさいのだが、ニヤニヤしながらも注意をしている。

「おい!そこ話すなー!えーとえーーー」

いっちゃんが注意をした。

「っ…!!!52回!!」

ひろととりょうすけが顔を真っ赤にしながら笑い声をこらえている。全く注意を聞いていない。
ひろととそうたとりょうすけは、テニス部で、自称イケメンだ。まあ、私にはよく分からない人達だ。

「ちっ…クソうるせえ」

左でキレているのは松島さくらだ。彼女は男子から猿と言われている。私は彼女の自分の意見をしっかり持っているところが好きなのだが、その意見が正論すぎて、男子は何も言えないため、目が怖く、笑い声が猿に似ているところから、猿というあだ名が付いた。

「まあまあ、落ち着こ!」

私はさくらに声をかけるのだが、怒りは収まらず、私まで睨まれる。口を出したのが悪いのだからしょうがない。が目が怖いのは確かだ。なかなか夢に出てくるタイプだ。