PM11:00

この時間じゃ今日はまだ早いほうだ。

マンションの駐車場に車を停めると、

「おっ、来た来た!」

俺の車の隣に停めてある車が戻ってきた。

白のプラッツ、
車の持ち主は女性…

推定年齢、26、7歳といったところだろうか?

車から降りる彼女の姿はいつも疲れ果てていて
見ていて気の毒に思えてくるのだ。

『こんばんは!』

彼女は俺を見ると挨拶をする。

俺も軽く会釈をする。

どういうわけなのか、俺と彼女は帰宅時間が一緒になる。

だからといって、親しくなるわけでもない。

ただ挨拶のみ、

こんな関係が1年以上続いた。