「みんなー、おはよー!
今日は転校生を紹介しまーす! 」

担任の橋山先生が教室に入ってすぐに言った
そんなすぐ言うもん?

「「おーーーーーーー」」

みんなの声が聞こえてくる。

「せんせー、男の子ー?女の子ー?」

「女の子だよー」

「どんなの子ー?かわいいー?」

「すっっっごくかわいい!」


え?待って、
そんなレベル上げんとってーや!


私が廊下でそんな事を考えていると、

「じゃあ、瀬戸さん。
入ってきてー」

先生が教室からのぞいて言った。

あー、ヤッバ!
めっちゃ緊張するー!
みんな受け入れてくれんのかなー?
友だちできんのかなー?
てか、いじめられたらどーしよ!

そんな事を1人で考えていると、先生が不思議そうに

「どうしたの?はやくおいで。」

「あ、はい!」


私は勇気を出してドアを開けた。

新しいクラスメイトの顔を恐る恐る見てみると
みんな固まってる!


次の瞬間


「「おぉーーーーーーーーーーーーー」」

「超可愛い!」
「想像以上!」

みんながそれぞれに喋っている。

よかったー、みんな笑ってる!
怖い顔してる人とかおらんのちゃう?

ん???
一番後ろの窓側の番長席に座ってる人!
全然笑ってへん!
てか、外見てるし!
転校生より外の方が興味あるん?

「では、自己紹介してもらおっかな?」

私が番長(←番長席に座っているので勝手に命名)を見ながら、色々考えているとき先生が言った

私は急いで昨日練習した自己紹介を思い出した

「えっと、大阪の高校から来ました。
せとまゆです。瀬戸内海の瀬戸に真実の真に優しいって書きます。
東京のことはあんまりわからへんから、色んな事教えてもらえたら嬉しいです。
よろしくお願いします!」


言い終えたあと、ぺこりと頭を下げた


「おおさかー?遠いねー」
「真優ちゃーん」
「よろしくね〜」


合いの手のごとくみんなが口々に言った