時計台を見終わりバスに戻った時だった。


突然の頭痛を感じたあたしは一足先に宿へと戻ることになってしまった。


「千里の分まで楽しんでくるから安心してね」


という、別に嬉しくない言葉を和美からもらい、先生が運転する車に乗り込んだ。


「昨日の夜は寒かったし、風邪でもひいたんじゃない?」


「そうかもしれないです」


それにしてはひどく傷む。


あたしは保険の先生から痛み止めを貰い、部屋に戻って布団にもぐりこむとすぐに夢の中に落ちて行ってしまったのだった。