そんなことが何回か続き、何かある度にお互いに贈り合うようになって。


始めに買った一筆箋が一揃えまるごとなくなり、新調して。


そろそろお菓子ばかりもつらくなって、慎重に下調べをしてご本人の希望を聞き取ってから小物を選んだり、またお菓子を選んだりしながら数ヶ月が経った頃。


もうすっかり寒さが厳しくなっていた。


雪はまだ降らないけれど、吐いた息がぼんやり白ばむくらいには、冬の足音が近づいた月末。


休日に稲やさんでお会いして、お休みが重なったんだな珍しい——なんて思っていたら。


「立花さん」

「はい」


稲やさんの美しい庭先でばったり顔を合わせた瀧川さんは、流れで一緒に敷石の上を歩きながら。


「ご一緒してもよろしいですか?」


どういうわけか、そんなことをおっしゃったので。


全力で頷く以外に選択肢が思いつかなかった私は、瀧川さんと相席をすることになった。