シャーペンのノック部分を、脇腹にめりこませる。 「ぅお」 めりこまされた智は、変な声をあげて体をびくりとさせた。 まだ起きない、か。 講義はとっくに終わって今は昼休みで。 周りは呑気に弁当を広げたりパンをかじったりしている。 「榊くん、そっちの坂城くんまだ起きないの?」 片付けている途中のチィがやってきて、物珍しそうに智を覗き込む。