ケータイ小説 野いちご

サクラチル

目に見えないもの
別れ

「もう、そろそろお別れするから。


だから、もう少しだけ聞いてくれる?


弱い私の最後のお願い。」



「強く、抱きしめ欲しいし、触ってほしい。



もっと、キスだってしてほしいの。



でもきっと、私が知っているあなたにはもう会えない。



私はあなたとの暖かい思い出を覚えてる。



けれど、あなたはそうじゃない。



全てを覚えている私と、



何も覚えていない貴方じゃもう、



私達はもう元には戻れないから。」



まるで、自分に言い聞かせるように言葉を発する。

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