次の日の朝、私達四人は、敏と希夏ちゃんを誰もいない屋上前の階段に呼び出した。

こんなところに二人を呼び出したのは、他の誰にもこの話を聞かれたくなかったからだ。


「なあ……相模が学校に来ないの、おかしくないか?

今日で五日目だぞ」


俊秀が言う。


「はー?知るかよ、そんなもん。

そんなことで、俺達を呼び出したのか?」


と、耳をほじりながら面倒臭そうな口調の敏。


「…相模を館に連れて行ったのはお前じゃないか!

も、もし相模は行方不明とかで、死んだりしたら………お、お前の責任だからな!」


俊秀がそう言うと、敏は急に態度を変えてこう言った。


「は?俺の責任?バカ言うなよ。

あの時、俺達は“みんなで”あの館に行ったじゃねえか。

そもそも、あの館に連れて行こうと提案したのは、八衣だ。


責任は俺達“みんな”にあるんじゃないのか?

そして、一番大きい責任は八衣が負うべきだ。

そうじゃないのか?」