ガヤガヤ


何だ?
騒がしいのう…


暫くすると
弘樹が遠慮気味に
襖越しで


「あねさん….….
明紅連合会の御三方が
お着きになりました」

と。

….….….….
はあ……


『もう来たのか?
約束の時間より1時間も
早いじゃないか』



弘樹もあの3人の
対応に苦労したろうに…


『のう弘樹、
彼奴らは広間に通したのだろ?
お客様を待たせるわけにはいくまい。
すぐにそちらに向かうと伝えては
くれぬか?』



「御意」



仕事がまだ残っているが
夜に回そう…….




なるべく仕事は次の日に
回したくない


過去に破綻寸前だった
表の会社も今は経営も安定し
忙しくなりつつある



それを一華や葉月は
私に負担をかけたくないと
頑張っている



….….….….


しかし、任せっぱなしも癪に障る。




2人には内緒だが


仕事の一部をこちらで
処理している



そうでもしないと



あの子達は我儘も言わず、
文句も垂れず


卒なく仕事をこなすだろうから……。




きっと、そうやって

少しづつ自由も奪われていくだろうから



だから




….….….….

…だから




そうでもしないと



私が自分自身が許せないんだ



あの子達ちは
ただ、幸せになってほしい




私のいる世界が悪で



あの子達がいる世界が善ならば




善が悪に呑まれぬよう


私はその仲介人になろう



そして全て


こちらで吸収せねばな…




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