「明日やな...」

本番前日になった今日、私はショウと二人いた。
正確にはみんな帰った後だ。ショウも私と同じで帰れないらしい。
気まずい空気が私達の間に流れていた。

「そうやな...」

私は空を眺めながらそう答えた。

「ユキは怖くねぇの?明日。」

ショウの真っ直ぐな目が私を捉える。
私にはその真っ直ぐな目を真っ直ぐに見る勇気はない。
ショウの目は揺るぎがなくまっすぐて、
だけどどこか少し濁っているようにも感じられた。