「発達障害と、コミュニケーション障害ですね」

高校二年の8月、医者からそう言われた。

私は同席していた母と顔を見合わせ、同じ表情を浮かべた。

「……本当ですか」

私が言うと、母が続けた。




「やっぱり……」



私たち親子を、先生は奇妙なものを見るかのような目で見た。
それだけ、私たちは、楽しげに笑っていたのだ。