「う、うわあ・・・」




怯えたような驚いたような声をあげるミコト。
それはなぜかというと。



「ほらミコト。突っ立ってないで行くよ」

「う、うん!待って、亜子」




慌てた様子で私を追いかけてくる。
今日は、日曜日。
ミコトを連れて初めて外出することにしたのだ。


髪を切ってもいいというミコトのために美容院を予約して、まだ数少ないミコトの服を買うため。
ミコトは人型に化け、他の人にも見える姿になっている。
それが本当なのか少し不安だったけど、今こうして歩いていると人の視線をミコトに感じるし本当に他の人にも見えているようだ。


それにしても・・・。
ものすごく注目を浴びている。



それもそうだ。
こんなに綺麗な白髪ロングの若い男の子なんて早々見るもんじゃない。
それに、きっとそれだけじゃなくて・・・。


並外れた美形な顔に問題があるのだと思うのだ。