「ん? 妹といえば? そりゃあ、優華と葵衣に決まってんだろ?」



ずっと気になっていたことを蒼ちゃんに訊いてみた。


そしてその答えは当たり前のもので。



「そうだよね……でも……」


「『でも』なんだよ?」


「あたしと付き合う前は?」


「は?」


「若しくは、五年前くらいとか」


「……いや、すずと付き合う前も五年前も俺の妹は優華と葵衣だけだけど?」


「……」



ソファーで隣に座っている蒼ちゃんは、黙りこくってしまったあたしの顔を覗き込んできた。