「学園祭の出し物、うちのクラスはコスプレカフェに決定します!みなさん力を合わせて頑張りましょう!」


キーンコーンカーンコーン。


学級委員の水田さんが、多数決で決めた出し物を黒板に書き出してそういった時、タイミングよくチャイムが鳴った。



学園祭が間近に迫った11月上旬。




私は相変わらず教室の窓側の席で一人、ワーワーと騒ぎ出すクラスを眺める。


みんな楽しそう。


何を着るかをグループでわちゃわちゃと話し合ってる。



いいな。


ただでさえ溶け込めていなかったのに…彼と一緒にいるようになった私は、余計にクラスから浮いている。



彼…とは。


そう、銀髪で端麗な顔立ちをしていて



人の血が通っていないという噂がまだ流れている…



──────ガラッ



「姫野さん」


!!!



「は…はい」


誰の目も気にしないで私を目掛けて飛んで来る彼こそ。



「昼飯」



私のお友達。



銀髪ヤンキーの黒川 南夏なのである。