「だめだ!昔から決まってることだもん!沙良の誕生日は家族みんなで祝う!わかったらこの話は終わり」



誕生日当日の1週間前。

家族に当日は友達と過ごしたいと言ったら、案の定お兄ちゃんだけに反対された。



「そんな…前からすごく準備してたらしいの…今年だけでも…お願いっ」


私は両手をパチンと合わせてお兄ちゃんにお願いする。



「だったら…その友達も誕生日、家に来るように言えばいい」


「…えっ」


「たくさんで祝った方が楽しいだろ?その友達も連れてきな。お兄ちゃんも沙良が高校に入ってできた初めてのお友達に会いたいもん」



そんな…。

お友達。

黒川くんのような銀髪男子を「友達」だと家に呼ぶのはすごく現実的ではない。


さすがの黒川くんでも、お兄ちゃんには殺されそうだよ。