はぁっ?

「そんなの取り合う訳がないでしょ!?
とっくの前に別れたのに……私は、
そこまで未練たらしい女じゃないから」

何で浮気をされて、女にだらしがない男を
未だに未練たらしく連絡をとらないと
いけないだつっーの。

「そうなのかよ?
結構お似合いなカップルだと思っていたのに
勿体ないな。あ、やべぇ早く次に行かないと
配達に間に合わない。おい、これ。
営業課に配達したいんだけど」

「あ、じゃあ私が預かっておくよ!
私、営業課だし」

「マジで?サンキュー。
じゃあ、ここにサインくれ。書くのでいいから」

そう言うのでサインをする。

小包と受取書を受け取ると高田は、
急いで行ってしまった。

忙しそうだなぁ~と思いつつ私は、
匠のことを思い出していた。

もう別れて何年になるのだろう?

アイツが浮気なんかしなかったら
もしかしたらまだ、続いていたかもしれない。

場合によったら結婚とか?
今は、誰と付き合っているのだろうか?

ハッ……イカン、イカン。

これだと本当に未練があるみたいではないか。
そんな訳がない!!

私は、浮気する男は、大嫌いなんだから。
あんな奴……もう興味なんてない。

そう自分に言い聞かした。