私が通っている学校には、女王様がいる。


それは、この学校の理事長の娘、西園寺蘭さんだ。


蘭さんの言うことは、絶対に聞かないといけない。


これが、この学校の暗黙のルール。




私には親友がいる。


明るくて面倒見のいい、人気者の子、高野葉月だ。


葉月とは、高校の入学式で初めて会った。


今では、何でも話せる親友だ。


私はいつも通り、葉月と話していた。


すると、私は人とぶつかった。


「すみませ…」


私は、その人の顔を見た。


その人は、女王様の蘭さんだった。


「蘭さん! すみません」


「はぁ? あなた、私を誰だと思ってるの?」


「この学校の理事長の娘、西園寺蘭さんです」