ケータイ小説 野いちご

イジワルな彼と夢みたいな恋を?

ゴールは遠い

数日後、一ノ瀬圭太の名前で資材部管理課にメールが送られてきた。



「……何これ」


開いた途端に絶句する。

送られてきたメールはモデルハウス建設に必要な資材の一覧表で、基礎から壁、屋根に至るまで、かなりの高コストが予想されるものが使われることになってる。


「外壁にタイル貼りって…この間私が話した家じゃん」


それらは私が何気なく彼に話した家の様子に似てた。

全面タイル貼りの外観に緑色の屋根瓦。
でも、このメールには、それ以上の指定がしてある。


「外壁に貼るタイルの大きさから瓦の種類まで指定ってどうなの!?しかも、この『風見鶏』って何!」


オプションと称されてある部分を見て叫ぶと、周りにいたゆとりちゃん達が集まってきた。


「…ああ、風見鶏ってあれっしょ」

「屋根の上にいる風向きを教えてくれるニワトリ」

「昔の洋館とかの屋根に立ってるやつよね〜」

「いや、あのね…」


それは私でも知ってるの。
今言いたいのはそういう事じゃなく、どうして私の言った家がモデルなんだ…ってこと。


「今年が酉年だからって、そんな細かい演出が必要なの!?」

「いいんじゃないっすか?」

「風見豚より全然イケてる気がしますよ〜」

「ブタだろうがニワトリだろうが、屋根の上に乗れば風見れすよ」

「いや、だからね…」


言い争うのがバカらしくなってきた。



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