「これより、今年度1回目の貴族会議を執り行う。」



貴族会議はこの前も行われている。けど、緊急だった為、前年度分として行われた。



そして今年度から、学園の教師を兼任しての若き会長。



「はじめに自己紹介をさせてもらう。今回から、アルフィエーリ公爵家当主兼貴族会会長となった

ソラ・エル・アルフィエーリだ。

まだ祖父、テン・ジン・アルフィエーリの様な聡明な人間ではないが、今後の経験を通して努力する。

話が長くなるといけないので、私の話はこれくらいにさせてもらう。」



あの気さくな先生が、ついに貴族会会長になっちゃったよ……と、王家の席から傍観しつつ、出席者を見ると皆、様々な感情を先生に向けていた。



「副会長は引き続き、ライアン・ソルツァートが担う。」



ライアンというよりライオンの様な雰囲気で、右目は縦に切られた傷、隻眼の金髪野生児の様だった。彼は、特攻隊の一人で私の先輩にあたる人だ。